犬山城 ー公園から始まる新たな歩みー
犬山城は明治6年(1873)に廃城に区分されましたが、同8年には旧城地に公園が開設され、天守も保存されることに決まります。明治24年の濃尾地震による破損とその修復を契機に成瀬家所有の城となり、こののちも伊勢湾台風や昭和大修理などを乗り越えてきました。こうして今に伝えられる犬山城の歩みを、資料115件から紹介します。
- 発行年 2024年
- ページ数 88頁
- 価格 1,000円(税込み)
- 送料 430円
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犬山城は明治6年(1873)に廃城に区分されましたが、同8年には旧城地に公園が開設され、天守も保存されることに決まります。明治24年の濃尾地震による破損とその修復を契機に成瀬家所有の城となり、こののちも伊勢湾台風や昭和大修理などを乗り越えてきました。こうして今に伝えられる犬山城の歩みを、資料115件から紹介します。
成瀬正成は26歳のとき秀吉にスカウトされましたが、生涯を通して家康に忠誠を貫きその全国統治を支えました。家康・秀吉からの拝領品を通じて家康・秀吉の関わりと正成の生涯を紹介します。
犬山城主成瀬家に伝わった名品には、大きくわけて将軍家や尾張徳川家からの拝領品と先祖伝来品があります。本書では、台帳や附属する箱書、文献などから、由緒・伝来がわかる名品44件を紹介します。
白帝文庫では、旧犬山城主成瀬家に伝来した多くの武器・武具を所蔵しています。本書は、刀剣・甲冑・衣類・馬具・旗・鉄砲などの武器・武具のなかから、主要なものをまとめて掲載した初めての図録です。
平成26年に発行した『図説 犬山城』が完売したため改訂版を刊行。犬山城の縄張り・歴史と城下町について写真や図を多く掲載してわかりやすく紹介しています。改訂版では近代の歩みに加え、近年の発掘成果・史跡指定などの最新情報も盛り込みました。
成瀬家は歴代が従五位下に叙任されており、官位に応じた儀式用装束などの「礼の装い」が整えられました。また具足、馬具などの「武の装い」は家格にふさわしい意匠をこらしたものでした。江戸時代の犬山で花開いた城主のファッションを紹介し、その美意識を探ります。
尾張藩主の多くは在任中に犬山を訪れて犬山城などを巡見し、犬山城御殿で饗応の宴が催されました。延享4年(1747)に徳川宗勝を犬山城でもてなした饗応料理の復元や関連資料を中心に、藩主の訪問のようすを探るとともに、藩主と付家老の間の儀礼や交流を紹介します。
犬山市文化史料館が「城とまちミュージアム」としてリニューアルオープンしたのを記念し、江戸時代の犬山城と城下町の暮らしを紹介します。
成瀬氏の城下町である犬山は、近代まで木曽川を流下する材木筏の基地であり、犬山城下の材木改め役所は材木検印や筏材搬送に重要な役割を果たしました。文献・絵図・絵画・道具・写真などをとおして、木曽川と犬山の深い関わりを明らかにします。
元和3年(1617)に成瀬正成は二代将軍徳川秀忠から犬山城を拝領しました。付家老の成瀬家は、尾張藩主だけでなく将軍家との間にも拝領・献上という関わりをもつ特異な立場にありました。儀礼からみた付家老の立場や役割を取り上げ、拝領品から武家文化の一端を紹介します。